高校受験コース

高校の特徴

埼玉県志木市本町に所在する私立の男子校で，1975年(昭和23年)に慶應義塾農業高等学校として設置され，1957年(昭和32年)に農業高等学校を改組し，慶應義塾志木高等学校として発足しました。
福沢諭吉の建学の精神に基づいた，「塾生としての誇りをもたせること」「基礎的な学問の習得」「個性と能力をのばす教育」「健康を積極的に増進させること」という４つの教育目標を掲げています。
１学年の生徒数は約250名で，約95％が高入生です。教育目標を実現するために，慶應義塾の一貫教育にふさわしく，大学受験の枠にとらわれない，高等教育を見据えた独自の教育課程が用意されています。
進路に関しては，慶應義塾大学の附属校であるため，希望すれば100％慶応義塾大学に進学できます。直近の卒業生は，文学部25名，経済学部80名，法学部74名，商学部22名，医学部７名，理工学部33名，総合政策学部３名，環境情報学部９名，薬学部１名となっています。

英語対策

大問５題のうち，１～３長文読解，４文法問題，５語彙問題というのが例年の出題パターンでしたが，2021年度は，１～３が長文読解，４が語彙問題，５が文法問題(空所補充選択式)，６が文法問題(整序作文)で，大問合計が６題となりました。長文読解の出題形式も，例年，総合形式・空所補充形式・内容真偽形式の３パターンでしたが，2021年度は３つとも総合形式の長文でした。
試験時間は60分，解答形式は選択・記述併用となっています。
かつて慶應志木の英語は難解を極めていましたが，近年はそれに比べればかなり易しくなった感があります。その分，読解のスピードと内容把握の正確さが要求されることになります。語彙問題も大問として出題されますが，これには，長文読解問題に数多く取り組み，英文に出てきた単語・熟語を，コツコツと書けるようになるまで覚えていくようにすればよいでしょう。
文法も，書き換えや正誤，整序作文など，年によって出題形式が異なっていますが，大問の出題となるので，難関校用の問題集を繰り返し演習して，確実に得点できるようにしておく必要があります。

数学対策

本校の数学は，試験時間60分，大問７題，小問にすると15問程度の出題，記述式解答の入試となります。
出題内容は，大問数の多さからもわかるようにほぼ全範囲からまんべんなく出題されています。場合の数に関しては，一般的な中学生のレベルを超える問題も出題されることがあるため注意が必要です。
他の注意点としては，大問１の小問集合で序盤から取り組みにくい問題が出題されることがあります。ただ，中盤に出題される文章題や関数の問題は比較的得点しやすいため，序盤でつまずいたとしても，得点できるところは意外とたくさんありますから，気持ちを切り替えていくことが大切です。
また，慶應志木の数学では定期的に証明問題や作図の問題も出題されています。学校の教科書レベルのものが出題されることもあれば，角の二等分線の外角の性質を証明する問題が出題されることがあったたりと，難易度にバラつきがあります。普段から，定理などは理由も含めて確認しておく必要があります。
最後にもう１点，慶應志木の問題では，すべて求めなさいという表記がないものの，解答が複数出るものがあります。その点も意識しておきましょう。

国語対策

慶應志木の知識問題については，まず，国語の資料集・便覧を愛読書にしてください。寝る前20分・学校の休み時間・勉強に疲れたときの息抜きとして，とにかく毎日読むとよいでしょう。そして，問題集や確認テストなどで解いた知識系の問題については，常に総復習することを心がけましょう。今までやったものを完璧にするだけで，本校の本番入試で大崩れすることがなくなります。
読解問題については，基本的には，慶應志木以外の他の併願校の過去問で，７割～８割取れるようにしてください。過去問も１度やって終わりにするのではなく，過去問演習のあと，必ず意味調べをしておくようにしましょう。特に，論説文に関しては，本文を200～300字程度で要約する練習をしてみてください。なお，書いた要約文は必ず添削してもらうようにすると，より効果的です。